猫屋仲見世通り

休暇をとりました。

休暇をとりました。
なんと10日間!

というわけで、明日からひとまず3日ほど金沢旅行です。
21世紀美術館に行きます。

創作意欲が刺激されるとよいのですが。
[PR]
# by nyankoya | 2005-11-26 20:56 | 近況

かげろう

それは清く透明でうつくしく気高くはかなくそこにあった。

電車の扉の端に
駅の階段の隅に
電柱の陰に

風が吹くと、ふるふると頼りなげにふるえるくせに、踏み付けられてもびくともしない。
つるりと光る様は神々しくさえあり、触れようとするとふいに消えてなくなってしまう。
なのに、諦めてその場から離れてふりかえると、またしれっと姿を現わしたりする。

触れられず、聞こえず、時に見えず、名も知らぬそれ。

しかし人から生まれ、人の中にあるもの。
[PR]
# by nyankoya | 2005-11-25 09:26 | 創造の森

夕凪

いってきます。
すぐに帰って来るから待っていて。

あの道を抜けて
橋を渡って
青くて寒い空を眺めながら歩いて
あひるに餌をやって
落ち葉を拾って
うんと深呼吸をして
高架下で電車に手を振って
信号ではちゃんと手を上げて渡って
ちょっと寄り道して
ほかほかのどら焼きを買って
夕日が傾いたら、影踏みをしながら帰るから
だから待っていてね。

それともやっぱり
一緒に行きましょうか。
[PR]
# by nyankoya | 2005-11-24 09:18 | 日々の類似品

白鷺

つがいの白鷺を見ました。
住宅地の真ん中で、普通に木に止まっているかと思ったら、
羽を悠然と広げて飛んでいってしまいました。

夢かと思った…。
びっくりした…。

-----------------------------------

どうも胸の辺りがおかしい。
もやもやとするような、ざわつくような。
こんこんと咳をして、とんと胸をこぶしで叩いたら、
胸にぐにゃりと穴が開いてしまった。

穴のふちは陶器のようにつるりと滑らかで、
不思議なことにちっとも痛くない。

おそるおそる人差し指で穴のふちをゆっくりとなぞっていると、
不意に黒く大きな烏が飛び出した。
玉虫色にきらめく艶やかな黒い羽を大きく広げて飛んでいった。

茫然自失の私ではあったが、烏を皮切りに次々と胸の穴から生き物が出てきてしまう。

梟、兎、黒揚羽、鴎、砂ねずみの家族、ハムスター、ラット。
ポメラニアン、ヒマラヤン、ドーベルマンにチャウチャウ。
三毛猫縞猫白猫黒猫。
ガゼルの群れに、虎の子。
しっぽのふさふさした大型犬はなんという種類だったか。
ペガサス、ユニコーン、ドラゴン、その他羽根の生えた得体の知れない幻獣たち。
ぞろぞろと大挙して飛び出して、私には目もくれず飛び立ち、あるいは走り去ってしまう。

最後にやけに飛ぶのがへたくそな雀が出てくると、
開いた時と同じように唐突に、胸の穴はぱくりとふさがってしまった。

よちよちよれよれと不器用に羽根をばたつかせながら、
雀も夕暮れの彼方に吸い込まれていってしまった。

もとどおりの胸のそっとさすると、背後から何者かが飛び出してきた。
真っ白な鷺だった。
その気高く白い翼を優雅にはばたかせながら、まるでスローモーションのように飛んで行った。

足元にはらりと落ちたその白い羽根の一片は、
今でも私のコートのポケットに入っている。
[PR]
# by nyankoya | 2005-11-19 23:27 | 心の裏側

サラバンド

無事出張から帰ってきました。
西もだいぶ寒くなってきていました。

暑さに弱いので夏は苦手なのですが、
冬は割りと好きです。
冬には、万物の眠りを守る番人が住んでいるように思います。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
一枚の羽根が、線路を横切って舞うのを見た。
午前9時。
冬の入口から細く吐き出される冷たい空気が、
街を薄いヴェールのようにくるんでいく。

枯れ葉  常緑樹の濃い緑  冷えた靴底

眠りの準備を着実に整えていく生き物たち。
少しだけ、街のテンポが緩慢になる。
緩やかにその温度を下降させていく大気を纏って、
うっとりと目を閉じる。

温められた皿  お湯の沸く音  血のかよったてのひら

くすんだ青空  裸の樹木たち  優しく深い眠り
[PR]
# by nyankoya | 2005-11-16 09:31 | 日々の類似品

New Day

まだ封の切られていない紅茶。
足跡のつけられていない雪。
ノートの新しいページ。
まだ開いたことのない本。
灯をともしたことのない蝋燭。
初めて袖を通す服。
明け方のひんやりとした空気。
とれたてのオレンジにナイフを入れた時。
あけたてのシャンパンの泡。

まだ開けたことのない扉。
金色のノブに手をかける。

そしてこの、一歩。


-------------------------------------

satoさんの言葉におこがましくも触発されてしまいました…。

99. 行っちまえ
[PR]
# by nyankoya | 2005-11-13 15:00 | 心の裏側

ドッベルゲンガー

今日、私に会った。

千代田線のホームに立っていた。
トレンチコートを着て、なぜだか薔薇の花を一輪手にしていた。

今日、私に会った。

ファミレスで、やたら短いスカートの制服を着て、つまらなそうに給仕をしていた。

今日、私に会った。

少し白髪まじりで、車椅子を幸せそうに押していた。

今日、私に会った。

バッハの同じフレーズを、何度も繰り返し練習していた。

今日、私に会った。

ただ空を見つめて立ち尽くしていた。

たくさんの私のための未来。
たくさんの私のための過去。
絡まってよじれて繋がって離れて。
また絡まって。

この電車はどこへゆくの。


きっと。
未来へ。
[PR]
# by nyankoya | 2005-11-09 23:32 | 日々の類似品

フェルマータ

どうも、良くも悪くも感情が波立つことの多い日は、
そのはけ口をを言葉に求めることが多いようです。

正直にひねくれている私です。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
ディスプレイがどうしてもゆがんで見える。
モノクロの視界。
再起動したマシンがうなりをあげる。

ジャケットを羽織って立ち上がると、椅子がきしんだ。
私の身勝手な孤独と子供染みた焦燥。
ゴミ袋につめて遠くに捨てに行くのに、
毎日元通り。

秋の隣りにぱっくり開いた闇。
冬になりきれずにうずくまる。

すべてに耳を塞ぎ、ただやり過ごす。
秋に戻りたい。
冬に進みたい。

薄闇に包まれた耳鳴り。
耳の奥にこびりついたまま、ただ冬を待つ。

何もかもを凍て付かせ優しく眠らせる冬を。
[PR]
# by nyankoya | 2005-11-07 23:43 | 心の裏側

おめでとう

とある知り合いの結婚式。
2次会だけ参加しました。
会社帰りの完璧な平服で。


とても幸せそうに笑っていました。
よかった。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

おめでとう
おめでとう
おめでとう。

百万の光と
一千万の拍手と
一億の祝福を。

その絆が、永遠を最初に知る手段となりますよう。
その愛情が、雨に負けぬ花のようにしたたかであらんことを。

ここに。

君に。
[PR]
# by nyankoya | 2005-11-07 23:24 | 日々の類似品

神様

神様に会った。

山手線内回り前から3両目。
神様は今時チェックのネルシャツを着て、よれたジーパンをはいて、
だらしなく居眠りをしていた。
一見ただのアキバ系にしか見えなかったが、
彼の周りでは、協議離婚中の夫婦が依りを戻したり、
到底上手くいかなそうだった男女が突然愛を語り出したり、
重度の先天性疾患がいきなり完治したり、
一瞬にして貧乳が巨乳に変化したりと、様々な奇跡が目まぐるしく起こっていたので、
やっぱり神に他ならなかった。

神様がまばたきする時に不幸がもたらされるなんて、誰が言ったんだろう?
神様は何も見ちゃいない。
ただ成り行きにまかせているだけ。

私?
私にもたらされた奇跡が芽吹くのは、まだ先の話。
今起こるのだけが奇跡の種類じゃないんです。

約束された奇跡を待つのも乙なもの。
[PR]
# by nyankoya | 2005-11-07 00:30 | 創造の森


日々目に映るものを、愛でてみたり憎んでみたり。コメント・TB・リンクなど頂くと、ちょっとどうかと思うくらい喜びます。
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30
カテゴリ
以前の記事
フォロー中のブログ
最新のトラックバック
テラびしょびしょw
from お・な・に・ぃ
sprint store..
from sprint store l..
papa roach r..
from papa roach rin..
download sam..
from download samsu..
ringo ringtone
from ringo ringtone
ringtone sof..
from ringtone softw..
verizon free..
from verizon free r..
負けても勝ち組w
from ドンパッチ
Bing Bong He..
from Bing Bong Hell..
Batman TV Th..
from Batman TV Them..
ライフログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧