人気ブログランキング | 話題のタグを見る

猫屋仲見世通り

耳鳴りのする部屋。

またしても久々です。

毎回同じことばかり書きますが、忙しくて忙しくてもー…。
もう少しゆとりのある環境に行きたいんですが、
それはそれで今度は怠け虫がむくむくと…なるんでしょうか。

人間というのは勝手な生き物です。
単に私の意志が弱いだけという話もありますが。

昨夜の夢です。

私は、妄想癖が激しすぎるせいか、おかしな夢をよく見ます。


------------------------------------

光差し込む部屋で、珈琲を淹れていた。

台形の窓の外には、ゆがんだ海。
空を翔る梟。
ウィンドベルがからりと鳴って、レースのカーテンがふわりと揺れる。

耳鳴りのする部屋。
珈琲の湯気が奇妙な螺旋を描く。

最後のひとくちをすすると、
ぱかりと背後の扉が開いた。

鳴り止まない耳鳴りを抱えて扉をくぐると、
長い長い廊下。
ぱたくたとスリッパを引きずりながら歩いて、つきあたりのノブをひねる。

白いスクリーンに一人がけのソファ。
ソファにそっと腰掛けると、プロジェクターがひとりでに回りだす。
10・9・8・7…
さかさまの数字がカウントダウンして、
台形の窓を映し出した。

ノイズの混じる光がはたはたとスクリーンに落とされる。
珈琲を入れる女の後姿。
ぼんやりとカップを口につけて飲み干し、
扉を開いて出て行った。

ぱたくたとスリッパを引きずる足音が聞こえる。
あわてて外へ出ると、
足音は止んで、スリッパだけが脱ぎ散らかされていた。

先ほどはなかった外へ通じる扉を開くと、
一羽の梟が飛び去っていった。

耳鳴りが止んだ。
by nyankoya | 2005-11-04 23:31 |
<< おとぎ話を語ろう。 回帰 >>


日々目に映るものを、愛でてみたり憎んでみたり。コメント・TB・リンクなど頂くと、ちょっとどうかと思うくらい喜びます。

by nyankoya
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31